実は石垣島への旅行前に『ひな 大泣き事件』があった
長い夏休み 今回も春休みと同様、親達が仕事でいない、学童仲間の友達の家を順に回って過ごさすつもりだった
ひなの親友、しーちゃんの父さんに「(わんぱくクラブ)に行かせないか?」とお誘いをうけた
『わんぱくクラブ』というのは、20数年この町で続いてきているもの
学童を卒業した5,6年生を対象に夏休みに会館を借りて、学生バイトを雇い、親も交代で当番製をとり一緒に子ども達を見ていくというもの
しーちゃんのお兄ちゃんも利用していたそう
子ども達を安全に守るために先輩の保護者達が残してきてくれているもの・・・
「しーちゃんが行くんやったら行く」ということで
ひな、しーちゃん、まーちゃんの仲良し3人で申し込んだ
今年度は5年生は何とこの3人のみ、後はよその学校の6年生
様子を気にしながらも、まあ、大丈夫でしょう・・・
とりあえず、毎日「どうやった?」と聞くようにはした
そして、大泣き事件
「今日、どうやった?」
「・・・」 涙を浮かべている
「何か嫌なことがあったん・・・?」
「・・・わんぱくではないけど・・・坂道が嫌・・・」
実はこのわんぱくクラブが開かれている会館まで自転車で約20分、行きはずっと坂が続く・・・しかも最後の着く直前が結構きつい・・・
この暑い中、筋力の弱いひなにはかなりきついのは、始めからわかっていた
「うん・・あの坂はきついやろうけど、途中からおさんと仕方ないやん・・・それが辛いの?」
ここから大泣きが始まった・・・
「そんなに、辛いの?泣いてるだけではわからへんし、話して・・・」
「・・・あんな~・・・押すのは仕方ないと思ってる・・・でも、1人で押してると悲しくなってくるねん・・・」
「えっ・・2人は待ってくれはらへんか?」
ひなをほって行くような子達じゃないことはよく知っている
「・・・違うねん・・・私が先に行っといてっていうねん・・・だから上がった所で待ってくれてはるねん」
「でも、1人で押してあがるのが辛いのやったら、待ってもろたら?」
「・・・だって・・・私が頼んだら、2人とも待ってくれるの解かってる・・・でも、2人は登れるのに、私のせいで降りて歩かなあかんことになる・・・それが辛いねん・・・でも、1人で押してるにも辛いし・・・どうしたらいいのかわからへん・・」
ポツリ、ポツリ・・・泣きじゃくりながら、話してくれた・・・
時々、体のことで、こんな風に、辛くなるひな・・・
しかたないよ・・・それが、病気になったあなたの体・・・
受け止めて、強くなって、がんばるしかない・・・
でも、辛いんだよね・・・痛いほどわかるよ・・・
母さんは聞いてあげることしか出来ない・・・ごめんね・・・
「どうしたらいいかわからへん・・・」
そう泣くひなに、適切なアドバイスなんて・・・
母さんもわからないよ・・・
「ひな、ひなが辛いのは、友達のことを思ってるからやね・・・ひなのやさしさやと思うで・・・でも、自分のせいで・・とは思わんでもいい。
人間って皆、助け合って生きてるねんで・・・ましてや友達やろ・・・ひなは坂道で助けてもらうかもしれんけど、違うとこでは、ひなもきっと友達を助けてるはず・・・
どうするかは、お母さんにはきめられへん・・・とにかく、ひなが本当の気持ちを友達に話さなあかんと思うで・・・
今、お母さんに話したこと、そのまま、正直な気持ちを・・・それが、友達やで・・・」
ひなは、泣きながらうなずいてた・・・
こんな話で良かったのか・・・ わからない・・・
その夜、ひなが寝てからしーちゃんの母さんに電話をした
しーちゃんの母さんはひなの病気をよく知ってくれている
病名がまだ解かっていないときからの母の良き相談者でもある
「そうか~どうしたらいいかは、うちのしーもよう答えへんかもしれんけど、ひなちゃんの気持ちに共感することは出来ると思う・・・気持ちを知ることが大事やと思うし、ひなちゃん、しーに話してみてくれたらいいな・・」
母も聞いてもらっって、気持ちが楽になった
うん・・・何かの本にも書いてあったな・・
子どもは答えを出して欲しくって話すんじゃなくて、ただ聞いてほしいだけ・・・答えは自分で見つける・・・って
結局、次の日、しーちゃんには話したよう・・・
「それで、どうなったん?」
「え~どうしょう・・・って言うたはった・・ひなが1番前走ったら・・・って言わはったけど、それは余計に遅くなるしいいっていってん・・・まあいいねん・・・」
すっきりした表情だった
それ以降は旅行と、盆休みであまり行ってないけど、辛がってる様子はない
ひな、辛い時は泣いてもいいから・・・聞かせてね・・・
一緒にボチボチ・・・歩んでいこう・・・
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